富士フイルム「FUJIFILM X-T3」と「FUJIFILM X-H1」の違いを比較しました。※2019年11月18日に「XF16-80mmF4 R OIS WR」がセットされた「FUJIFILM X-T3 XF16-80mmレンズキット」が追加して発売されることが発表されました。
外観・デザイン
- 【電子ビューファインダー】
「FUJIFILM X-T3」は1660万画素(1.25倍クロップ)相当のフレームをファインダーの画面内に表示する「スポーツファインダーモード」が搭載されています。電子シャッター時に最速30コマ/秒(フル画素では最速20コマ／秒)のブラックアウトフリー連写を行うことができ、メカニカルシャッター時にもブラックアウト時間を低減しています。 - 【グリップ部】
「FUJIFILM X-H1」は「FUJIFILM X-T3」よりも大型のグリップを搭載しています。よりカメラをしっかりとホールドすることが可能です。 - 【サブ液晶モニター】
「FUJIFILM X-H1」は上部右側に1.28インチのサブ液晶モニターが搭載されています。中級機以上のデジタル一眼レフカメラに搭載される情報表示パネルで、カメラ設定をすぐに確認することができます。 - 【AF-ONボタン】
「FUJIFILM X-H1」は背面右上に親指オートフォーカスが可能な「AF-ONボタン」が設置されています。 - 【接続端子】
「FUJIFILM X-T3」はUSBコネクターに「USB Type-C」を採用していますが、「FUJIFILM X-H1」は「マイクロUSB」です。 - 【サイズ】
「FUJIFILM X-T3」は「FUJIFILM X-H1」より、幅が7.3mm、高さが4.5mm、厚みが26.7mm、質量が134g、小さく軽くなっています。「FUJIFILM X-H1」はフラッグシップモデル向けの仕様とボディ内手ブレ補正を搭載しているのが大型化していると思われます。
機能・特徴
- 【ボディ内手ブレ補正】
「FUJIFILM X-H1」はXシリーズで初めてボディ内手ブレ補正を搭載しています。3軸加速度センサーと3軸ジャイロセンサー、専用デュアルプロセッサーが毎秒約1万回の高速演算と補正動作を行います。最大5.5段分の補正効果を実現する5軸センサーシフト方式の手ブレ補正です。 - 【イメージセンサー】
「FUJIFILM X-T3」は2610万画素の「X-Trans CMOS 4センサー (裏面照射型)」を搭載していますが、「FUJIFILM X-H1」は2430万画素の「X-Trans CMOS IIIセンサー」です。「FUJIFILM X-T3」は4世代目のセンサーになったことで読み出し速度が約1.5倍に向上し、常用ISOは200から160・拡張ISOは100から80に改善、ローリングシャッター歪みを低減しています。 - 【画像処理エンジン】
「FUJIFILM X-T3」は4つのCPUを搭載した「X-Processor 4 (4世代目)」を搭載していますが、「FUJIFILM X-H1」は「X-Processor Pro (3世代目)」です。「X-Processor 4」は「X-Processor Pro」の約3倍の処理速度を実現しています。 - 【連写性能】
「FUJIFILM X-T3」は電子シャッター時に30コマ/秒、メカシャッター時にバッテリーグリップを装着せずに11コマ/秒の連写性能を実現していますが、「FUJIFILM X-H1」は電子シャッター時に14コマ/秒、メカシャッター時に8コマ/秒(VPB-XT2装着時は11コマ/秒)です。連続撮影可能コマ数は、「FUJIFILM X-T3」が30コマ/秒時に非圧縮RAWで約33コマなのに対し、「FUJIFILM X-H1」は14コマ/秒時に非圧縮RAWで23コマです。 - 【オートフォーカス性能】
「FUJIFILM X-T3」は像面位相差AFエリアが横約100％ｘ縦約100％なのに対し、「FUJIFILM X-H1」は横50％ｘ縦75％です。「FUJIFILM X-T3」は測距点が増加しただけでなく、顔検出性能も含めたオートフォーカス全般が向上しています。像面位相差AFの低照度限界は、「FUJIFILM X-T3」がEV-3ですが、「FUJIFILM X-H1」はEV-1です。 - 【動画性能】
「FUJIFILM X-T3」は4K 60pの動画撮影が可能ですが、「FUJIFILM X-H1」は4K 30pまでです。「FUJIFILM X-T3」は4K 60p 4:2:0 10bitのカメラ内記録と4K 60p 4:2:2 10bitのHDMI出力が同時にできます。また、「FUJIFILM X-T3」はALL-Intraで400Mbpsの高ビットレート記録や、HEVC/H.265の圧縮方式、動画撮影時間の向上など優れた動画機能を搭載しています。 - 【その他】
「FUJIFILM X-T3」は、シャッターボタン半押し時(20枚)から撮影を開始して全押し時(20枚)に画像記録される合計最大40枚の「プリ連写」(電子シャッター時)、直前フレームとの差分情報を元にノイズ低減を行う動画機能「4Kフレーム間NR」などが搭載されています。
「FUJIFILM X-T3」と「FUJIFILM X-H1」のスペック違いを比較
| 製品名 | 富士フイルム FUJIFILM X-T3 | 富士フイルム FUJIFILM X-H1 |
|---|---|---|
| 発売日 | 2018年09月20日、FUJIFILM X-T3 XF16-80mmレンズキット: 2019年11月28日 | 2018年03月01日 |
| 価格 | 19万円前後 | 23万円前後 |
| シリーズ | FUJIFILM X-Tシリーズ | FUJIFILM X-Hシリーズ |
| マウント | フジフイルムX系マウント | |
| イメージセンサー | APS-C(X-Trans CMOS 4 裏面照射型 23.5×15.6mm) | APS-C(X-Trans CMOS III 23.5×15.6mm) |
| ローパスフィルター | レス仕様 | |
| ダスト除去機能 | ○ | |
| 画像処理エンジン | X-Processor 4 | X-Processor Pro |
| 画素数 | 有効画素:2610万画素 | 有効画素:2430万画素 |
| 最大記憶画素数 | 6240x4160px | 6000x4000px |
| ISO | 常用:160-12800、拡張:80-51200 | 常用:200-12800、拡張:100-51200 |
| 連写 | 電子:30コマ/秒、11コマ/秒 | 電子:14コマ/秒、VPB-XH1装着時:11コマ/秒、メカ:8コマ/秒、電子先幕:6コマ/秒 |
| 連続撮影可能コマ数 | 30コマ/秒時に非圧縮RAW:約33コマ、可逆圧縮RAW:約35コマ、JPEG:60コマ | 14コマ/秒時に非圧縮RAW:23コマ、可逆圧縮RAW:27コマ、JPEG:40コマ |
| オートフォーカス方式 | コントラストAF＋像面位相差AF(インテリジェントハイブリッドAF) | |
| 測距点／AFエリア | 117点(最大425点) | 91点(最大325点) |
| 像面位相差画素／エリア | 216万画素、横約100％ｘ縦約100％ | 50万画素の予想、横50％ｘ縦75％ |
| 低照度限界(像面位相差AF) | EV-3 | EV-1 |
| ファインダー | 0.5型有機ELファインダー (369万ドット／視野率100%／35mm換算の倍率0.75倍) 100fps | |
| EVF視度調整ダイヤルのロック機構 | ○ | 未確認 |
| アイポイント | 約23mm | |
| EVFの表示タイムラグ | 0.005秒 | |
| モニター | 3インチ (104万ドット) | |
| 可動式モニター | 3方向チルト(横位置時に上下チルト・縦位置時に上方向チルト) | |
| タッチパネル | ○ | |
| サブモニター(情報表示パネル) | ○ | |
| シャッタースピード(機械式) | 1/8000-30秒 | |
| 電子先幕シャッター | 1/8000-30秒 | |
| 電子シャッター | 1/32000-30秒 | |
| フラッシュ同調速度 | 1/250秒以下 | |
| サイレントシャッター | ○ | |
| バルブ撮影 | ○(最長60分) | |
| セルフタイマー | 2、10秒 | |
| AF最速 | 0.06秒 | |
| 撮影間隔 | 0.17秒 | |
| レリーズタイムラグ | 0.045秒 | |
| 起動時間 | 0.3秒 | 0.4秒 |
| 撮影枚数 | 390枚 | 310枚 |
| RAW | 14bit、RAF | |
| JPEG | ○ | |
| TIFF | ||
| RAW＋JPEG | ○ | |
| カメラ内RAW現像 | 未確認 | ○ |
| 動画 | DCI 4K(4096x2160) 60p、4K(3840x2160) 60p、フルHD(1920x1080) 60p | DCI 4K(4096x2160) 24p、4K(3840x2160) 30p、フルHD(1920x1080) 60p |
| 4K動画 | 4k 60p時は1.18倍のクロップ、4k 30p時はクロップなし | 未確認 |
| ハイフレームレート | 120fps(1920x1080) 約6分まで | |
| 高ビットレート記録 | 画質優先:All Intra 400Mbps、圧縮率優先:Long GOP | 4K:200Mbps |
| ファイル形式 | MOV | |
| 映像圧縮方式 | MPEG-4 AVC/H.264、HEVC/H.265 | MPEG-4 AVC/H.264 |
| 音声記録方式 | リニアPCM ステレオ(24bit/48KHzサンプリング) | |
| 撮影時間 | 4K 60pは約20分、4K 30pは約30分 | 4Kは約15分(ブーストモード時は30分)、フルHDは約20分、HDは約30分 |
| Log | F-log(最低感度ISO640) | F-log |
| 動画機能 | 新たなノイズリダクション処理、4Kフレーム間NR | |
| ボディ内手ぶれ補正 | 5.5段分 | |
| 内蔵フラッシュ | (クリップオンフラッシュEF-X8が付属) | |
| 防塵防滴仕様 | ○(-10℃耐低温性能にも対応) | |
| pictbridge | ||
| 水準器 | ○(予想) | |
| ジョイスティック | ○(AFエリア移動用ボタン) | |
| 顔認識 | ○ | |
| 瞳AF | ○(AF-C対応) | ○ |
| 英語対応 | 未確認 | |
| Wi-Fi | ○ | |
| NFC | ||
| GPS | ||
| Bluetooth | ○(4.2) | ○(4.0) |
| RAW現像ソフト「FUJIFILM X RAW STUDIO」 | ○ | |
| フリッカー低減機能 | ○ | |
| 同じ特徴 | フィルムシミュレーション、ETERNA(エテルナ)、ACROS | |
| 異なる特徴 | モノクロ調整(-9～＋9)、カラークローム・エフェクト、AWBロック、デジタルマイクロプリズム | |
| USB充電 | ○ | ○(予想) |
| USB給電(電源ON時の充電) | 未確認 | |
| メモリーカード | デュアルSDスロット(SDXC UHS-II) | |
| マグネシウム合金 | 未確認 | ○ |
| バッテリーグリップ | VG-XT3(バッテリーを切り替えても動作停止なし) | VPB-XH1(ヘッドホン端子あり、ブーストモード対応) |
| 幅 | 132.5mm | 139.8mm |
| 高さ | 92.8mm | 97.3mm |
| 奥行き | 58.8mm | 85.5mm |
| 重さ | 489g、539g(総重量) | 623g、673g(総重量) |
| カラー | ブラック、シルバー | ブラック |
| バッテリー | NP-W126S | |
| 3.5mmステレオミニジャック | ○(マイク、ヘッドホン用) | ○(マイク用) |
| インターフェイス | USB Type-C、マイクロHDMI(タイプD)、シンクロターミナル | USB3.0(マイクロB)、マイクロHDMI(タイプD)、シンクロターミナル |
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