「α7R IV」と「α7R III」の違い

「α7R IV」は2019年7月16日に海外で発表されたソニーのミラーレスカメラです。「α7R III」(2017年11月25日発売)の後継モデルや上位機種だと思われるので外観・スペックを比較してみました。「α7Rシリーズ」は、高解像度を重視した「α7シリーズ」の上位モデルです。
※2019年7月17日に日本国内でも「α7R IV」が発表されました。

※2021年5月17日に「α7R IV (ILCE-7RM4A)」と「α7R III (ILCE-7RM3A)」が発表されました。背面モニターが、144万ドット→236万ドットに変更され、「SONY」ロゴの省略、背面モニター時の撮影可能枚数が少し減少したマイナーチェンジモデルです。

• 【サイズ】
  「α7R IV」は「α7R III」より、幅が2mm、高さが0.8mm、厚みが4.6mm、質量が8g、大きく重くなりました。基本的なデザインは変更されていませんが、「α7R IV」はグリップ部がより広く、しっかりホールドできる形状になりました。
• 【レイアウト】
  「α7R IV」はダイヤルやボタンの形状などがより使いやすい形に変更されています。「AFポイント選択用のジョイスティック(マルチセレクター)」や「AF-ONボタン」は大型になり、上部の後ダイヤルが埋め込み型ではなくなり、露出補正ダイヤルにロック機構が追加されました。
• 【ファインダー】
  「α7R III」は電子ビューファインダーが約368万ドットでしたが、「α7R IV」は約576万ドットに向上しました。「α7R IV」はより高解像度に被写体を映し出すことができます。
• 【メモリーカード】
  「α7R III」はスロット1が「SDXC UHS-II対応」・スロット2が「SDXC UHS-I対応」のデュアルスロットでしたが、「α7R IV」は両スロットが「SDXC UHS-II対応」しました。しかし、「α7R IV」はメモリースティックに非対応になったようです。

• 【イメージセンサー】
  「α7R III」は4240万画素のフルサイズセンサーを搭載していましたが、「α7R IV」は世界初の6100万画素のフルサイズセンサーになりました。ダイナミックレンジは14ストップから15ストップに広くなっています。「α7R IV」の連写性能は「α7R III」と同じ約10コマ/秒のままで、「α7R IV」は超高画素と高速連写を両立したカメラです。
• 【ピクセルシフトマルチ撮影】
  「α7R IV」と「α7R III」はどちらも、複数の写真を1画素ずつずらして撮影することで全画素がRGB全色の情報を取得し、モアレを抑制しながら高精細かつ細部の色や質感を忠実に再現することができる「ピクセルシフトマルチ撮影」に対応しています。「α7R III」は4枚の写真(約1億6960万画素分のデータ)から1枚の画像を生成していましたが、「α7R IV」は16枚の写真(約9億6320万画素分のデータ)から約2億4080万画素(19008ｘ12672)の画像を生成できます。4枚の写真合成も可能です。
• 【オートフォーカス性能】
  「α7R III」は像面位相差AFが399点(APS-C時は225点)でしたが、「α7R IV」は567点(APS-C時は325点)に向上しました。「α7R IV」は動画時のリアルタイム瞳AF(動物の瞳AFは不可)にも対応しました。どちらもコントラストAFは425点です。

製品名	ソニー α7R IV ILCE-7RM4	ソニー α7R III ILCE-7RM3
発売日	2019年09月06日	2017年11月25日
予想価格	40万円前後	35万円前後
シリーズ	α(アルファ)シリーズ
マウント	ソニーE系マウント
センサー	フルサイズ(35.7×23.8mm Exmor R CMOS 裏面照射型)	フルサイズ(35.9×24mm Exmor R CMOS 裏面照射型)
ローパスフィルター	レス仕様
ダスト除去機能	○
画像処理エンジン	BIONZ X、フロントエンドLSI
画素数	総画素:6250万画素、有効画素:6100万画素、15ストップのダイナミックレンジ	総画素:4360万画素、有効画素:4240万画素、14ストップのダイナミックレンジ
最大記憶画素数	9504x6336px	7950x5304px
ピクセルシフトマルチ撮影	○(約9億6320万画素の情報から、4枚または16枚合成)	○(約2億4000万画素の情報から、4枚合成)
ISO	常用100-32000、拡張50-102400
連写	10コマ/秒
連続撮影可能コマ数	RAW／RAW＆JPG:68コマ、JPEG(スタンダードL):68コマ	RAW／RAW＆JPG:76コマ、JPEG(スタンダードL):76コマ
オートフォーカス方式	ファストハイブリッドAF(像面位相差AF、コントラストAF)
4Dフォーカス	○
測距点	567点(位相差検出方式、F11まで、74％をカバー)、APS-C時:325点(位相差検出方式)、425点(コントラスト検出方式)	399点(位相差検出方式、F8まで)、APS-C時:225点(位相差検出方式)、425点(コントラスト検出方式)
測距輝度範囲	EV-3～20
電子式ビューファインダー	UXGA OLED 0.5型 (576万ドット／視野率100%／倍率0.78倍)、60／120fps	Quad-VGA OLED 0.5型 (368万ドット／視野率100%／倍率0.78倍)、60／120fps
モニター	3インチ (144万ドット)
可動式モニター	チルト(下方向41度、上方向107度)
タッチパネル	○(タッチパッド機能対応)
シャッタースピード	1/8000-30秒
電子先幕シャッター	○
電子シャッター	○
サイレントシャッター	○
フラッシュ同調速度	1/250秒
バルブ撮影	○
セルフタイマー	2、5、10秒
顔認識	○(Aマウントレンズ装着時も可)
リアルタイム瞳AF	○(動画時も可[動物の瞳AF時は不可]、動物の瞳AFに対応)	○(動物の瞳AFに対応)
撮影枚数	ファインダー時:530枚 90分、ライブビュー時:670枚 105分	ファインダー時:約530枚 100分、ライブビュー時:約650枚 115分
RAW	○(14bit、非圧縮可)
JPEG、RAW＋JPEG	○
TIFF
動画	4K(3840x2160) 30p 100Mbps、フルHD(1920x1080) 60p 50Mbps、HDR(HLG)	4K(3840x2160) 30p 100Mbps、フルHD(1920x1080) 60p 50Mbps、4K HDR(HLG)
ハイフレームレート	120fps(1920x1080) 100Mbps
ファイル形式	XAVC S、AVCHD
映像圧縮方式	MPEG-4 AVC/H.264
音声記録方式	XAVC S:LPCM 2ch、AVCHD:Dolby Digital (AC-3) 2ch、ドルビーデジタルステレオクリエーター搭載
Log	S-Log2、S-Log3、Gamut3	S-Log2、S-Log3、S-Gamut3.Cine
4Kオーバーサンプリング出力	約2.4倍(6K相当)	約1.8倍(5K相当)
画素加算のない全画素読み出し4K動画	○
スロー＆クイックモーション撮影(S＆Q)	○
プロキシー動画	○	4K動画と同時記録
手ブレ補正	5.5段分
内蔵フラッシュ
防塵防滴仕様	配慮した設計(性能強化)	配慮した設計
pictbridge
水準器	○
英語対応	○(予想)
Wi-Fi	IEEE 802.11 a/b/g/n/ac	IEEE 802.11 b/g/n
NFC	○
GPS	(スマートフォンから位置情報の取得可)
Bluetooth	4.1	○
フリッカーレス撮影	○
アンチディストーションシャッター
AF被写体追従感度	○
ピント拡大表示中のAF	未確認	○
測光モード	マルチ測光、中央重点測光、スポット測光(標準/大)、画面全体平均測光、ハイライト重点測光
オートホワイトバランスAWB時の優先設定	標準、雰囲気優先、ホワイト優先
タイムラプス／インターバル撮影	-(予想)
フォーカスエリア登録機能	○
ピクチャーエフェクト	7種類	8種類
PlayMemories Camera Apps
カメラ内RAW現像
AF-ONボタン	○
マルチセレクター	○
その他	デジタルオーディオインターフェースを追加したマルチインターフェースシュー(MIシュー)、動画時のタッチトラッキング、USBのデータ転送速度は「α7R III」の約2倍
メモリーカード	デュアルSDスロット(両スロット:SDXC UHS-II対応)	デュアルSDスロット(スロット1:SDXC UHS-II対応、スロット2:SDXC UHS-I対応、メモリースティック対応)
幅	128.9mm	126.9mm
高さ	96.4mm	95.6mm
奥行き	67.3～77.5mm	62.7～73.7mm
重さ	580g、総重量:665g	572g、総重量:657g
バッテリー	NP-FZ100
USB充電／給電	○
シンクロターミナル	○
インターフェイス	USB Type-C、マイクロUSB、HDMI(マイクロ／タイプD)、ヘッドホン端子

※スペックを修正しました。コメントありがとうございます。
※総重量についてですが、ご指摘の通り、バッテリーとSDカード込みの重さになります。コメントありがとうございます。