- 「PENTAX K-1」は、2016年4月下旬に発売予定のリコーのPENTAXブランド、フルサイズデジタル一眼レフカメラです。ペンタックス初のフルサイズデジタル一眼レフカメラなので、ニコンとキヤノンのフルサイズデジタル一眼レフカメラと外観・スペックを比較してみました。
「PENTAX K-1」と「D810」と「EOS 5D Mark III」の光学ファインダー内の比較。「PENTAX K-1」には「SAFOX 12」と名付けられたAFシステムが搭載され、人工知能技術「ディープラーニング」を応用した画像認識アルゴリズムによりシーン解析システムが向上しています
外観の違い
- 「D810」と「EOS 5D Mark III」にはない「PENTAX K-1」の主な外観の特徴は、フレキシブルチルト式液晶モニター、操作部アシストライト、スマートファンクション、フローティングミラー構造、デュアルSDスロットなどです。
- 【サイズ】
「PENTAX K-1」は幅と高さが「D810」と「EOS 5D Mark III」より小さいですが、厚みと質量が増しています。特に、厚みは可動式モニターを搭載しているためか「D810」と「EOS 5D Mark III」より明らかに厚いです。しかし、グリップ部は深みがあるためしっかりとしたホールディングスが可能です。 - 【フレキシブルチルト式液晶モニター】
「PENTAX K-1」の外観で一番の特徴はユニークな可動式モニターです。通常にチルト式液晶モニターの可動域に加えて、さらにモニター角度を変えることができます。液晶モニターは4本のステーで保持されていて、 光軸上でモニターの向きを自在に変えられます。 - 【操作部アシストライト】
「PENTAX K-1」には、レンズマウント上部、カードスロット・ケーブルスイッチ端子部、液晶モニターの背面にLEDが搭載されています。これにより暗所での撮影準備を確実に行うことができます。 - 【スマートファンクション】
「D810」と「EOS 5D Mark III」は上部にダイヤルが1つなのに対し、「PENTAX K-1」は3つのダイヤルが設置されています。スマートファンクションと呼ばれるこれらのダイヤルを使った操作系は、メニューを介さないダイレクトな操作で撮影の機動性がアップします。 - 【フローティングミラー構造】
外観の特徴とは少し違いますが、「PENTAX K-1」には「フローティングミラー構造」という新ミラー機構を搭載しています。ミラーアップと同時にメインミラーが退避する構造で、ミラーボックスの大型化を極限まで抑えています。 - 【デュアルSDスロット】
「D810」と「EOS 5D Mark III」はSDカードのCFカードのデュアルスロットですが、「PENTAX K-1」はSDカードが2つのデュアルスロットになっています。
機能の違い
- 「D810」と「EOS 5D Mark III」にはない「PENTAX K-1」の主な機能の特徴は、ボディ内手ぶれ補正機構、ローパスセレクター、リアル・レゾリューション・システム、GPS・電子コンパス、Wi-Fi内蔵などです。
- 【ボディ内手ぶれ補正機構】
「PENTAX K-1」は、35mmフルサイズ一眼レフカメラとして世界初の5軸・5段の補正効果を実現したセンサーシフト方式のボディ手ブレ補正機能が搭載されています。手ぶれ補正機構「SR」よりさらに進化した「SR II」で、マクロ撮影時に発生しやすいブレや、流し撮りにも対応しています。 - 【ローパスセレクター】
「PENTAX K-1」はローパスフィルターレス仕様ですが、手ぶれ補正機構を利用したローパスセレクター機能で、ローパスフィルター効果の「あり」か「なし」かを選択して撮影することができます。 - 【リアル・レゾリューション・システム】
「PENTAX K-1」は手ぶれ補正機構を応用したリアル・レゾリューション・システムで、超高精細画像が撮影できます。イメージセンサーを1画素ピッチずつ動かしながら撮影した4枚の画像から1枚の超高精細画像を生成することで、解像力と色再現性が高く、偽色が発生しない画像が撮影できます。動く被写体の画質影響を抑える機能も追加され、RAW保存も可能です。 - 【GPSと電子コンパス】
「PENTAX K-1」はGPSと電子コンパスを内蔵することで、撮影位置やカメラの向き、撮影日時(協定世界時)などをExif情報に付加することが可能です。 - 【アストロトレーサー】
「PENTAX K-1」は、GPS機能と電子コンパス、手ぶれ補正機構を活用することで、これまで赤道儀が必要だった天体の追尾撮影をカメラ単体で実現しています。 - 【Wi-Fi内蔵】
「PENTAX K-1」はWi-Fiを内蔵することで、スマートフォンでリモート撮影が可能です。
リコー 2016-04-28
キヤノン 2012-03-22
「PENTAX K-1」と「D810」と「EOS 5D Mark III」のスペック違いを比較
製品名 | リコー PENTAX K-1 | ニコン D810 | キヤノン EOS 5D Mark III |
---|---|---|---|
発売日 | 2016年04月下旬 | 2014年07月17日 | 2012年03月22日 |
価格 | 25万円前後 | 28万円前後 | 28万円前後 |
シリーズ | Kシリーズ | D800シリーズ | EOS(イオス) 5Dシリーズ |
マウント | ペンタックスK系マウント | ニコンF系マウント | キヤノンEF系マウント |
センサー | フルサイズ(35.9×24mm CMOS) | フルサイズ(36×24mm CMOS) | |
画像処理エンジン | PRIME IV | EXPEED 4 | DIGIC 5+ |
ローパスフィルター | 選択可 | なし | あり |
総画素数 | 3677万画素 | 3709万画素 | 2340万画素 |
有効画素数 | 3640万画素 | 3635万画素 | 2230万画素 |
最大記憶画素数 | 7360×4912px | 5760×3840px | |
測距点 | 33点(25点はクロスタイプ) | 51点(15点はクロスタイプ) | 61点(41点はクロスタイプ) |
AF検出範囲 | EV-3~18(ISO 100、常温) | EV-2~19(ISO 100、常温20℃) | EV-2~18(中央F2.8対応測距点、ISO 100、常温) |
ISO | 100~204800 | 64~12800 | 100~25600 |
拡張ISO | - | 32~51200 | 50~102400 |
連写 | 4.4コマ/秒 | 6コマ/秒 | |
ファインダー | ペンタプリズム (100%/0.7倍) | ペンタプリズム (100%/0.71倍) | |
モニター | 3.2インチ (103.7万ドット) | 3.2インチ (122.9万ドット) | 3.2インチ (104万ドット) |
シャッタースピード | 1/8000~30秒 | ||
電子シャッター | - | ||
セルフタイマー | 2、12秒 | 2、5、10、20秒 | 2、10秒 |
撮影枚数 | 760枚 | 1200枚 | 950枚 |
RAW | 14bit | 14bit、12bit | 14bit |
JPEG | ○ | ||
TIFF | ○ | ||
RAW+JPEG | ○ | ||
動画 | フルHD (1920×1080) 60p | フルHD (1920×1080) 30p | |
ハイフレームレート | - | ||
4Kインターバル動画 | ○ | - | |
ファイル形式 | MOV | ||
手ぶれ補正 | 5.0段分 | - | |
内蔵フラッシュ | ○ | ||
防塵防滴仕様 | ○ | ||
ゴミ取り機能 | ○ | ||
ライブビュー | ○ | ||
可動式モニター | フレキシブルチルト | 固定式 | |
HDR | ○ | ||
多重露光 | ○ | ||
水準器 | ○ | ||
タッチパネル | - | ||
顔認識 | ○ | ||
英語対応 | ○ | ||
バルブ撮影 | ○ | ||
回折補正 | ○ | ||
Wi-Fi | ○ | ||
NFC | |||
GPS | ○ | ||
電子コンパス | ○ | ||
Bluetooth | - | ||
SDカード | ○ | ||
SDHCカード | ○ | ||
SDXCカード | ○ | ||
CFカード | ○ | ||
幅 | 136.5mm | 146mm | 152mm |
高さ | 110mm | 123mm | 116.4mm |
奥行き | 85.5mm | 81.5mm | 76.4mm |
重さ | 925g | 880g | 860g |
総重量 | 1010g | 980g | 950g |
バッテリー | D-LI90P | EN-EL15 | LP-E6 |
インターフェイス | USB2.0、HDMI(Type D) | USB3.0、HDMI(Type C) | USB2.0、HDMI(Type C) |