※2019年2月12日のファームウェア更新で「EOS R」にサイレント撮影時の連続撮影機能が追加されました。
※「EOS R」に瞳AFでサーボAFが可能になる機能向上ファーウェイが2019年4月18日に公開されました。
外観・デザインの違い
- 【電子ビューファインダー】
「EOS R」と「α7R III」はどちらも約369万ドットのEVFを搭載していますが、「EOS R」は倍率が約0.76倍なのに対し、「α7R III」は約0.78倍です。「α7R III」はファインダーのフレームレートを120fpsと60fpsで選択できます。 - 【背面の操作性】
「EOS R」は「マルチファンクションバー」と呼ばれるスライド・タップで動作する操作性が搭載されています。撮影設定や画像送り、ショートカット設定などを行うことができます。「α7R III」はAF測距点を素早く選べる「マルチセレクター」が搭載されています。 - 【液晶モニター】
「EOS R」は3.15インチ(210万ドット)のバリアングル式液晶モニターを搭載していますが、「α7R III」は3インチ(144万ドット)のチルト式液晶モニターです。バリアングル式はより可動域が広いですが、より素早く動かせるのはチルト式です。 - 【サブモニター】
「EOS R」は上部右肩にカメラ設定の情報を表示できる「サブモニター」が搭載されています。上位機仕様のデジタル一眼レフカメラに搭載されるもので、電源OFF時でも設定状況の確認が可能です。 - 【防塵・防滴仕様】
「EOS R」は過酷な環境下でも安心して使用できる防塵・防滴性能に対応していますが、「α7R III」は「防塵・防滴に配慮した設計」という表記です。 - 【サイズ】
「EOS R」は「α7R III」より、幅が8.9mm、高さが2.7mm、質量が8g、大きく重くなっています。厚みは計測位置が異なるので厳密な比較はできませんが、「α7R III」のほうがボディ部分は薄くなっていると思います。グリップ部は「EOS R」のほうが大型なのでよりしっかりとホールドできます。 - 【メモリーカード】
「EOS R」は「SDカード」1枚のみのシングルスロットなのに対し、「α7R III」は「SDカード」2枚のデュアルスロットです。「α7R III」は2枚のSDカード間でリレー記録や同時記録することでバックアップを取ることができます。 - 【コネクター】
「EOS R」は「USB Type-C」が1つ搭載されていますが、「α7R III」は「USB Type-C」が1つと「マイクロUSB」が1つ搭載されています。「α7R III」はどちらのUSB端子でもモバイルバッテリーから電力を供給しながらの撮影が可能です。「EOS R」は電源ON時に充電するUSB給電には非対応です。
機能・特徴の違い
- 【イメージセンサー】
「EOS R」は自社開発・自社生産の3030万画素センサーを搭載しているのに対し、「α7R III」はソニー製の4240万画素センサーを搭載しています。「α7R III」はローパスフィルターレス仕様なのでより解像感を追求した写真が撮影できます。 - 【ボディ内手ブレ補正】
「EOS R」はボディ内手ブレ補正が非搭載ですが、「α7R III」は約5.5段分のボディ内手ブレ補正が搭載されています。「EOS R」はレンズ内手ブレ補正搭載の対応レンズを装着した場合に補正効果を高める「デュアルセンシングIS」や動画時の電子手ブレ補正は利用できます。「α7R III」はレンズ内手ブレ補正が搭載されていないレンズでも強力にブレ補正できます。 - 【瞳AF】
「EOS R」と「α7R III」はどちらも「瞳AF」機能に対応していますが、「EOS R」は「ワンショットAF」で「顔+追尾優先AF」時のみ使用できます。「EOS R」は、「α7R III」のようにコンティニュアスAF時に「瞳AF」は使用できません。 - 【連写性能】
「EOS R」はAF追従時(サーボAF)に約5コマ/秒の連写性能なのに対し、「α7R III」はAF/AE追従時に約10コマ/秒の高速連写が可能です。「EOS R」は(恐らく)サイレントシャッター時に連写はできませんが、「α7R III」はサイレント時にもAF/AE追従で約10コマ/秒の連写ができます。 - 【低輝度合焦限界】
「EOS R」は測距輝度範囲がEV-6~18なのに対し、「α7R III」はEV-3~20です。「EOS R」は肉眼では見えづらいほど暗い場所でもオートフォーカスが動作してピント合わせをすることができます。 - 【ピクセルシフトマルチ撮影】
「α7R III」は「ピクセルシフトマルチ撮影」と呼ばれる高解像度な画像撮影機能が搭載されています。4枚の写真を1画素ずつずらして撮影することで全画素がRGB全色の情報を取得し、約1億6960万画素分のデータから1枚の画像を生成します。モアレを抑制しながら高精細かつ細部の色や質感を忠実に再現することができます。 - 【4K動画】
「EOS R」は4K時にALL-I圧縮方式で最大480Mbpsの高ビットレート記録ができます。「α7R III」は4K時に約1.8倍の5K相当でオーバーサンプリング出力することで高い解像力を実現し、ダイナミックレンジ・輝度・コントラスト・色彩など優れた表現ができるHLG(Hybrid Log-Gamma)による「4K HDR動画」の撮影も可能です。「EOS R」はHDで120fpsのスローモーション動画が撮影できるのに対し、「α7R III」はフルHDで120fpsの撮影が可能です。 - 【バッテリーライフ】
「EOS R」は約370コマの撮影可能コマ数ですが、「α7R III」はファインダー時に約530コマ・モニター時に約650コマの撮影が可能です。「α7R III」は消費電力が多いミラーレスながら優れたバッテリーライフを実現しています。
「EOS R」と「α7R III (a7r iii、a7r3、ILCE-7RM3)」のスペック違いを比較
製品名 | キヤノン EOS R | ソニー α7R III |
---|---|---|
発売日 | 2018年10月25日 | 2017年11月25日 |
価格 | 24万円前後 | 35万円前後 |
シリーズ | EOS Rシリーズ | α(アルファ)シリーズ |
マウント | キヤノンRF系マウント | ソニーE系マウント |
センサー | フルサイズ(CMOS 36×24mm) | フルサイズ(Exmor R CMOS 裏面照射型 35.9×24mm) |
ローパスフィルター | ○ | レス仕様 |
ダスト除去機能 | ○ | |
画像処理エンジン | DIGIC 8 | BIONZ X、フロントエンドLSI |
画素数 | 3030万有効画素 | 4360万総画素、4240万有効画素 |
最大記憶画素数 | 6720x4480px | 7950x5304px |
ISO | 常用:100-40000、拡張:50-102400 | 常用:100-32000、拡張:50-102400 |
連写 | AF固定:8コマ/秒、サーボAF:5コマ/秒 | AF/AE追従:10コマ/秒(メカ&電子シャッター) |
連続撮影可能コマ数 | RAW:34コマ、JPEG:100コマ、RAW+JPEG:34コマ | RAW:76枚、JPEG:76枚、RAW+JPEG:76枚 |
オートフォーカス方式 | デュアルピクセルCMOS AF(コントラストAF+像面位相差AF) | ファストハイブリッドAF(コントラストAF+像面位相差AF) |
測距点/AFエリア | 最大5655ポジション(横87x縦65) | 位相差検出方式:399点、APS-C時の位相差検出方式:225点/コントラスト検出方式:425点 |
測距輝度範囲 | EV-6~18 | EV-3~20 |
電子ビューファインダー | 有機ELカラー 0.5型 (約369万ドット/視野率100%/倍率0.76倍) | Quad-VGA OLED 0.5型 (約369万ドット/視野率100%/倍率0.78倍、60・120fps) |
モニター | 3.15インチ (210万ドット) | 3インチ (144万ドット) |
可動式モニター | バリアングル | チルト(上方向:107度、下方向:41度) |
タッチパネル | ○(タッチ&ドラッグAFに対応) | ○(タッチパッドAFに対応) |
サブモニター(情報表示パネル) | ○ | |
シャッタースピード(メカ/機械式) | 1/8000-30秒 | |
フラッシュ同調 | 1/200秒 | 1/250秒 |
電子先幕シャッター | ○ | |
電子シャッター | ○ | |
サイレントシャッター | ○(単写のみの予想) | ○(連写可能) |
フリッカー対策 | 静止画フリッカー低減撮影 | フリッカーレス撮影 |
バルブ撮影 | ○ | |
セルフタイマー | 2、10秒 | 2、5、10秒 |
顔認識 | ○ | |
瞳AF | 「ワンショットAF」+「顔+追尾優先AF」時に対応 | ○(Aマウントレンズ装着時も対応) |
撮影枚数 | 約370コマ、動画撮影可能時間:合計約2時間20分 | モニター時:約650コマ 約115分、ファインダー時:約530コマ 約100分 |
RAW | 14bit(CR3)、DPRAW対応 | 14bit(ARW)、非圧縮可 |
JPEG | ○ | |
TIFF | ||
RAW+JPEG | ○ | |
カメラ内RAW現像 | ○ | |
動画 | 4K UHD(3840x2160) 30p、フルHD(1920x1080) 60p | 4K HDR(HLG)、4K(3840x2160) 30p、フルHD(1920x1080) 60p |
4K動画の撮影方式 | クロップの予想 | スーパー35mm時は全画素読み出し(約1.8倍のオーバーサンプリング出力) |
高ビットレート記録 | 4K 30p ALL-Iで最大480Mbps、フルHD 60p ALL-Iで最大180Mbps | 100Mbps |
ハイフレームレート | 120fps(1280x720) 7分29秒まで | 120fps(1920x1080) |
ファイル形式 | MP4 | XAVC S、AVCHD |
映像圧縮方式 | MPEG-4 AVC/H.264 | |
音声記録方式 | ALL-I:リニアPCM、標準:IPB、軽量:AAC | XAVC S:LPCM 2ch、AVCHD:Dolby Digital (AC-3) 2ch、ドルビーデジタルステレオクリエーター搭載 |
撮影時間 | 29分59秒 | 約29分 |
Log | Canon-Log(カメラ内は4:2:0 8bit、4:2:2 10bitはHDMI出力) | S-Log2、S-Log3、S-Gamut3.Cine |
タイムコード | ○ | |
ボディ内手ぶれ補正 | 動画時:5軸手ブレ補正、デュアルセンシングIS | 5.5段分 |
内蔵フラッシュ | ||
防塵防滴仕様 | ○ | 配慮した設計 |
pictbridge | ||
水準器 | ○ | |
英語対応 | ○ | ○(予想) |
Wi-Fi | ○ | |
NFC | ○ | |
GPS | ||
Bluetooth | ○ | |
USB充電 | ○ | |
USB給電(電源ON時の充電) | ○ | |
メモリーカード | SDXC UHS-IIカードのシングルスロット | デュアルSDスロット(SDXC スロット1:SDXC UHS-II対応、スロット2:SDXC UHS-I・メモリースティック対応) |
操作性 | マルチファンクションバー(物理ボタンではなくタッチ式) | ジョイスティック(AFエリア移動用ボタン) |
AF-ONボタン | ○ | |
マグネシウム合金 | ○ | |
幅 | 135.8mm | 126.9mm |
高さ | 98.3mm | 95.6mm |
奥行き(厚み) | 84.4mm(ファインダー部も含む測定の予想) | 62.7mm |
重さ | 580g、660g(総重量) | 572g、657g(総重量) |
バッテリー | LP-E6N/LP-E6 | NP-FZ100 |
バッテリーグリップ | バッテリーグリップ BG-E22(シンクロ接点あり) | 縦位置グリップ VG-C3EM |
マイク端子 | 3.5mmステレオミニジャック | |
インターフェイス | USB Type-C、HDMI(タイプC) | マルチ/マイクロUSB、USB Type-C、マイクロHDMI(タイプD)、シンクロターミナル |