※2019年2月12日のファームウェア更新で「EOS R」にサイレント撮影時の連続撮影機能が追加されました。
※2019年4月18日のファームウェア更新で「EOS R」が瞳AFでサーボAFすることが可能になりました。
外観・デザイン
- 【カメラ構造】
「EOS R」はミラーレスカメラなのに対し、「EOS 5D Mark IV」はデジタル一眼レフカメラです。ミラーレスカメラはデジタル一眼レフカメラのように光を反射するミラー(レフ)が内部に設置されていないので、ボディ全体を大幅に小型化することができます。「EOS R」はフランジバック(マウントからセンサーまでの距離)が短い新マウントも採用することで、「EOS 5D Mark IV」よりも幅が14.9mm、高さが18.1mm、質量が220g、小さく軽い小型軽量化を実現しています。奥行きは計測位置が違うので厳密な比較はできませんが、「EOS R」は「EOS 5D Mark IV」より明らかに薄くなっています。 - 【ファインダー】
「EOS R」は電子ビューファインダーを搭載していますが、「EOS 5D Mark IV」は光学ファインダーを搭載しています。電子ビューファインダーはイメージセンサーが捉えた画像を表示するので、露出補正後の状態や拡大画像などを確認することができます。光学ファインダーはレンズを通った光をリアルタイムにそのまま見ることができるので、自然な見え方で長時間撮影時でも目の疲れを軽減できます。 - 【操作性】
「EOS R」は背面に「マルチファンクションバー」と呼ばれる操作性がEOSシリーズで初めて搭載されています。物理ボタンではなくスライドやタップ操作で動作し、撮影設定や画像送り・ショートカット設定などが行えます。「EOS 5D Mark IV」は背面にAFエリアを動かしやすい「サブセレクター」が搭載されています。 - 【可動式モニター】
「EOS R」は前方向約180°・後ろ方向約90°・水平方向約175°に可動できるバリアングル式の液晶モニターを搭載していますが、「EOS 5D Mark IV」は固定式の液晶モニターです。 - 【メモリーカード】
「EOS R」は「SDカード」1枚のみのシングルスロットですが、「EOS 5D Mark IV」は「SDカード」1枚と「CFカード」1枚のダブルスロットです。
機能・特徴
- 【オートフォーカス方式】
「EOS R」はファインダー時もライブビュー時も「デュアルピクセルCMOS AF」を使用しますが、「EOS 5D Mark IV」はファインダー時に位相差AF・ライブビュー時に「デュアルピクセルCMOS AF」を使用します。位相差AFはAFエリアが中央寄りですがオートフォーカス速度が高速で、「デュアルピクセルCMOS AF」は周辺部までAFエリアが配置されてかつ高速なオートフォーカスが可能です。 - 【瞳AF】
「EOS R」と「EOS 5D Mark IV」は「顔認識」機能に対応していますが、「EOS R」はさらに「ワンショットAF」と「顔+追尾優先AF」設定時に「瞳AF」機能が利用できます。オートフォーカス追従のサーボAF時は利用できません。 - 【低輝度合焦限界】
「EOS R」は測距輝度範囲がEV-6~18なのに対し、「EOS 5D Mark IV」はEV-3~18です。「EOS R」は肉眼では確認しづらい暗い場所でもオートフォーカスが動作してピント合わせをすることができます。 - 【無音撮影】
「EOS R」は電子シャッターによる無音のサイレント撮影が可能ですが、「EOS 5D Mark IV」はシャッター音を抑えた「ソフト撮影」のみ使用可能です。 - 【手ぶれ補正】
「EOS R」と「EOS 5D Mark IV」はどちらもボディ内に光学式手ブレ補正は搭載されていません。しかし、「EOS R」は動画時に5軸の電子IS手ブレ補正と、レンズ内手ブレ補正搭載の対応レンズを装着した場合に補正効果を高める「デュアルセンシングIS」機能が利用できます。 - 【バッテリーライフ】
「EOS R」は約370コマの撮影可能コマ数ですが、「EOS 5D Mark IV」はファインダー時に約900コマ・ライブビュー時に約300コマです。「EOS 5D Mark IV」はデジタル一眼レフのカメラ構造によりファインダー撮影時の優れた省電力化を実現しています。 - 【Fvモード】
「EOS R」は新露出モードの「Fvモード(フレキシブルAE)」が初めて搭載されています。AUTOの状態の「シャッタースピード」「絞り」「ISO感度」を任意でパラメーター変更することができます。 - 【通信性能】
「EOS R」は「Wi-Fi」と「Bluetooth」機能に対応していますが、「EOS 5D Mark IV」は「Wi-Fi」と「NFC」機能に対応しています。「EOS R」は「Bluetooth」によりスマートフォンと常時接続が可能で、カメラで撮影した画像をスマホで確認したり、スマホをリモコンにすることができます。
「EOS R (イオス アール)」と「EOS 5D Mark IV (eos 5d mark iv、eos 5d mark 4)」のスペック違いを比較
製品名 | キヤノン EOS R | キヤノン EOS 5D Mark IV |
---|---|---|
発売日 | 2018年10月25日 | 2016年09月08日 |
価格 | 24万円前後 | 35万円前後 |
シリーズ | EOS Rシリーズ | EOS 5Dシリーズ |
マウント | キヤノンRF系マウント(マウント径54mm、フランジバック20mm) | キヤノンEF系マウント(マウント径54mm、フランジバック44mm) |
タイプ | ミラーレス | 一眼レフ |
センサー | フルサイズ(36×24mm CMOS) | |
ローパスフィルター | ○ | |
ダスト除去機能 | ○ | |
画像処理エンジン | DIGIC 8 | DIGIC 6+ |
画素数 | 3030万有効画素 | 3040万有効画素 |
最大記憶画素数 | 6720x4480px | |
ISO | 常用:100-40000、拡張:50-102400 | 常用:100-32000、拡張:50-102400 |
連写 | AF固定:8コマ/秒、サーボAF:5コマ/秒 | 7コマ/秒、ソフト連続撮影:3コマ/秒 |
連続撮影可能コマ数 | RAW:約34コマ、JPEG:約100コマ、RAW+JPEG:約34コマ | RAW:約17コマ、JPEG:約110コマ、RAW+JPEG:約13コマ |
オートフォーカス方式 | デュアルピクセルCMOS AF(コントラストAF+像面位相差AF) | 位相差AF、デュアルピクセルCMOS AF(コントラストAF+像面位相差AF) |
顔認識 | ○ | |
瞳AF | 「ワンショットAF」+「顔+追尾優先AF」時に対応 | |
測距点 | 最大5655ポジション(横87x縦65) | 61点(クロス測距点:最大41点) |
測距輝度範囲 | EV-6~18 | ファインダー時:EV-3~18、ライブビュー時:EV-2.5~18 |
ファインダー | 有機ELカラー電子ビューファインダー 0.5型 (約369万ドット/視野率100%/倍率0.76倍) | ペンタプリズム (視野率100%/倍率0.71倍) |
アイポイント | 23mm(接眼レンズ最後尾から) | 21mm(接眼レンズ中心から) |
モニター | 3.15インチ (210万ドット) | 3.2インチ (162万ドット) |
可動式モニター | バリアングル | 固定式 |
タッチパネル | ○(タッチ&ドラッグAFに対応) | ○ |
サブモニター(情報表示パネル) | ○ | |
シャッタースピード | 1/8000-30秒、フラッシュ同調:1/200秒 | |
電子先幕シャッター | ○ | |
電子シャッター | ○ | |
静音/サイレントシャッター | ○ | ソフト撮影 |
バルブ撮影 | ○ | |
フリッカー低減 | ○ | |
セルフタイマー | 2、10秒 | |
撮影可能コマ数 | 約370コマ、動画撮影可能時間:合計約2時間20分 | ファインダー時:約900コマ、ライブビュー時:約300コマ |
RAW | 14bit(CR3)、C-RAWの選択可、DPRAW | 14bit、サイズM/Sの選択可、DPRAW |
JPEG | ○ | |
TIFF | ||
RAW+JPEG | ○ | |
カメラ内RAW現像 | ○ | |
動画 | 4K UHD(3840x2160) 30p/25p/24p、フルHD(1920x1080) 60p | |
ハイフレームレート | 120fps(1280x720) 7分29秒まで | |
ファイル形式 | MP4 | MOV、MP4 |
映像圧縮方式 | MPEG-4 AVC/H.264可変(平均) | Motion JPEG、MPEG-4 AVC/H.264可変(平均) |
音声記録方式 | ALL-I:リニアPCM、標準:IPB、軽量:AAC | MOV:リニアPCM、MP4:AAC、内蔵モノラルマイク |
高ビットレート記録 | 4K 30p ALL-Iで約480Mbps、フルHD 60p ALL-Iで約180Mbps | 4K 30p Motion JPEGで約500Mbps、フルHD ALL-Iで約180Mbps |
動画最長記録時間 | 29分59秒 | |
Log | Canon-Log(カメラ内は4:2:0 8bit、4:2:2 10bitはHDMI出力) | Canon Log(有償アップグレードで対応) |
タイムコード | ○ | |
手ぶれ補正 | 動画時:5軸手ブレ補正、デュアルセンシングIS | |
内蔵フラッシュ | ||
防塵防滴仕様 | ○ | |
pictbridge | ||
水準器 | ○ | |
英語対応 | ○ | |
Wi-Fi | ○ | |
NFC | ○ | |
GPS | ||
Bluetooth | ○(4.1) | |
USB充電 | ○ | |
USB給電(電源ON時の充電) | ||
メモリーカード | SDXC UHS-IIカードのシングルスロット | ダブルスロット(SDXC UHS-I、CFカード) |
操作性 | マルチファンクションバー(物理ボタンではなくタッチ式) | ジョイスティック/サブセレクター(AFエリア移動用ボタン) |
Fvモード(フレキシブルAE) | ○ | |
AF-ONボタン | ○ | |
マグネシウム合金 | ○ | |
幅 | 135.8mm | 150.7mm |
高さ | 98.3mm | 116.4mm |
奥行き(厚み) | 84.4mm(ファインダー部も含む測定の予想) | 75.9mm |
重さ | 580g、660g(総重量) | 800g、890g(総重量) |
バッテリー | LP-E6N、LP-E6 | |
バッテリーグリップ | BG-E22(シンクロ接点あり) | BG-E20 |
マイク端子 | 3.5mmステレオミニジャック | |
インターフェイス | USB Type-C、HDMI(タイプC) | USB3.0、HDMI(タイプC)、シンクロ端子 |