共通の特徴
- 「GoPro Fusion」と「RICOH THETA V」はワンショットで全天球(360度の全方位)イメージが撮影できる360°カメラです。「GoPro Fusion」はゴープロ初の全天球カメラですが、「RICOH THETA V」は「RICOH THETAシリーズ(全天球カメラ)」で5つ目となる最上位の機種です。撮影した360度の動画(VRコンテンツ)は、VRヘッドセットを利用して360度VR映像で楽しむことができます。
外観・デザインの違い
- 【防水性能】
「GoPro Fusion」は防水機能が搭載されていますが、「RICOH THETA V」は非搭載です。「GoPro Fusion」はハウジングなしで水深5mまで対応が可能です。「RICOH THETA V」は別売りアクセサリーで水深30mまでの防水性能を備えた「水中ハウジングケース TW-1」が利用可能です。 - 【ステータスモニター】
「GoPro Fusion」と「RICOH THETA V」はどちらも液晶モニターが搭載されていません。しかし、「GoPro Fusion」は正面レンズ左側に撮影状況を確認できる「ステータス スクリーン」が設置されています。 - 【microSDカード】
「GoPro Fusion」はmicroSDカードを2枚使用して撮影データを保存しますが、「RICOH THETA V」は19GBの内蔵メモリーを使用します。「RICOH THETA V」はSDカードに非対応です。 - 【コネクター】
「GoPro Fusion」はコネクターに「USB Type-C」が採用されていますが、「RICOH THETA V」は「microUSB」です。 - 【サイズ】
「GoPro Fusion」は四角いスクウェアフォルムなのに対し、「RICOH THETA V」は細長い長方形の形状です。
機能の違い
- 【手ブレ補正】
「GoPro Fusion」は手ブレ補正機能が搭載されていますが、「RICOH THETA V」は非搭載です。「GoPro Fusion」は電子手ブレ補正が利用できることで、スタビライザー(ジンバル)を使用せずにブレを抑えることができます。 - 【オーバーキャプチャ機能】
「GoPro Fusion」は360度の映像から好きな箇所をフルHD映像で切り出して通常の動画が制作できる「オーバーキャプチャ(OverCapture)機能」が搭載されています。「GoPro」のスマートフォンアプリから「Mobile OverCapture」機能を利用するだけで簡単に動画の編集が可能です。360°の全方位でまず全体の映像を撮影して、その後から必要な箇所を抜き出すことで失敗が少ない多用な撮影用途に対応できます。「GoPro Fusion」で撮影した360度動画をパソコンに取り込んで編集できる編集ツールソフトウェア「Fusion Studio」も使用できます。 - 【動画性能】
「GoPro Fusion」は「5.2K(5228x2624) 30fps」「3K 60fps」の動画撮影に対応しているのに対し、「RICOH THETA V」は「4K(3840x1920) 30fps」「2K(1920x960) 30fps」までです。「RICOH THETA V」は4Kの360°ライブストリーミング出力に対応し、H.265形式に対応予定です。 - 【RAW形式】
「GoPro Fusion」と「RICOH THETA V」はどちらもJPEGの静止画撮影に対応していますが、「GoPro Fusion」はさらにRAW形式の撮影にも対応しています。ファイル形式は「.gpr」で、AdobeのRAWファイル「.dng」を元に制作されています(Adobe Camera RAW[ACR] バージョン9.7以降で使用できます)。 - 【音声コントロール】
「GoPro Fusion」は音声で本体をコントロールできる「音声コントロール」機能が搭載されています。例えば、「GoPro ビデオ スタート」と言う音声操作で動画撮影が開始できます。 - 【Wi-FiとBluetooth】
「GoPro Fusion」と「RICOH THETA V」はどちらも「Wi-Fi」と「Bluetooth」機能が搭載されています。「RICOH THETA V」はBluetooth機能によりスマートフォンと常時接続し、スマートフォンに「RICOH THETA V」のライブビュー映像を表示したり、撮影した画像を転送することなどができます。また、Bluetoothで接続して「スリープ」状態で待機することでバッテリー消費を抑えることもできます(Bluetooth経由で「RICOH THETA V」をスリープから電源ONの状態にできます)。「GoPro Fusion」も接続したスマートフォンからリアルタイムのライブビュー映像が確認でき(タイムラプス中は不可)、本体にGPSが内蔵されています。 - 【プラグイン】
「RICOH THETA V」はAndroidベースのオペレーションシステムを採用したことで拡張性に優れています。例えば、「リモート再生機能」は対応する受信機器を利用することで、カメラ内の静止画・動画を転送・ミラーリング再生し、大型ディスプレイやプロジェクターなどで360°映像をカメラ本体で操作することができる世界初の機能です。 - 【マイク性能】
「RICOH THETA V」は上部と側面の左右に設置された4つのマイクロフォンにより、臨場感がある三次元の音を録音できる「360°空間音声記録」に対応しています。VRなどでリアリティーを増した音声が楽しめます。別売りの「3Dマイクロフォン TA-1」を使用すれば、さらに高品質で風切り音などを軽減した音声が録音できます。「GoPro Fusion」も4つのマイクを搭載し、風切り音の低減など優れた録音ができる「360°オーディオキャプチャ」に対応しています。
「GoPro Fusion」と「RICOH THETA V」のスペック違いを比較
製品名 | ゴープロ GoPro Fusion | リコー RICOH THETA V |
---|---|---|
発売日 | 2018年04月02日 | 2017年09月15日 |
価格 | 8万9800円前後 | 5万2000円前後 |
シリーズ | GoPro Fusion(フュージョン)シリーズ | RICOH THETA(リコーシータ)シリーズ |
イメージセンサー | CMOS | 1/2.3型(CMOS×2) |
有効画素数 | 1800万画素 | 1200万画素 |
レンズ(絞り値/レンズ構成) | 未公開 | F2、6群7枚 |
最短撮影距離 | 未公開 | 10cm |
ISO | 100-800(静止画)、400-6400(動画) | 64-1600、3200、6400 |
液晶モニター/タッチパネル | - | |
ステータス スクリーン | ○(正面レンズ左側に設置) | - |
シャッタースピード | 未公開 | 1/25000-60秒 |
電池寿命(バッテリーライフ) | 未公開 | 静止画:300コマ、動画:80分 |
JPEG/最大記憶画素数 | ○(18MP) | ○(5376x2688px) |
RAW | ○(.gprファイル) | - |
連写性能 | 30コマ/秒 | |
動画 | 5.2K(5228x2624) 30fps、3K 60fps | 4K(3840x1920) 30fps、2K(1920x960) 30fps |
ファイル形式 | MP4 | |
映像圧縮方式 | H.264(最大ビットレート120Mb/s) | MPEG4 AVC/H.264、H.265 |
音声記録方式 | 未公開 | AAC-LC、リニアPCM(4ch空間音声) |
音声タイプ | 360°オーディオキャプチャ | 360°空間音声記録 |
Wi-Fi | ○ | ○(5GHzに対応) |
NFC | - | |
GPS | ○ | - |
Bluetooth | ○ | |
手ブレ補正 | ○(電子手ブレ補正) | - |
音声コントロール | ○ | - |
タイムラプス/インターバル撮影 | ○ | |
その他 | ジャイロスコープ、加速度計、ナイトラプス、リトルプラネット、パノラマ | - |
USB給電 | ○ | |
内蔵メモリー | - | 19GB |
外部メモリー | microSDXCカードx2(128GB、Class 10、UHS-II/III) | - |
防塵防滴仕様 | 防水5m | - |
三脚穴 | - | ○ |
幅 | 74mm | 45.2mm |
高さ | 75mm | 130.6mm |
奥行き | 40mm | 22.9mm |
重さ | 220g | 121g |
バッテリー | 内蔵リチウムイオンバッテリー(2620mAh) | 内蔵リチウムイオンバッテリー |
インターフェイス | USB Type-C | microUSB 2.0、マイク入力端子 |