CCDセンサーは、画質や高感度性能に優れている。グローバルシャッター(全画素同時露光一括読み出し)という露光を同時に行う方式で読み出すので、動きが早いモノを撮影しても画像が歪むことがない。しかし、消費電力が大きくなり、露光は同時だが読み出し自体のスピードは高速ではない。強い光を撮影した場合、CCDセンサー特有のスミアという白飛び現象が発生する。
CMOSセンサーは、製造・組み込み・コストなどの面でCCDセンサーに比べて容易。ローリングシャッター(ライン露光順次読み出し方式)というラインごとに露光を行う方式で読み出すので、CCDセンサーと違って読み出しに時差が生じる。そのために、動きが早いモノを撮影すると画像が歪んだり、フラッシュ撮影時に明るさに差があったり、蛍光灯の下で撮影するとフリッカー(ちらつき)がCCDより見えやすい。しかし、消費電力が少なく、露光は順次だが読み出し自体のスピードはCCDよりCMOSのほうが早いために動画撮影や連写でも優位になる。また、CMOSセンサーは画質や高感度性能でCCDセンサーに比べて劣っていたが、現在ではCMOSセンサーが優位になってきており、グローバルシャッターに対応したCMOSセンサーが登場してきている。
裏面照射型CMOSセンサーは、CMOSセンサーの高感度性能を改善したCMOSセンサーの一種。CMOSセンサーの受光面を上に持ってくる(裏返しにする)ことで光を効率よく受光でき、高感度性能が向上している。デメリットは、製造が少ないことやコストが高いなど。
CCDセンサー | CMOSセンサー | |
---|---|---|
画質 | ○ | △ ※現在ではCMOSでも高画質 |
高感度性能 | ○ | △ ※現在ではCMOSでも向上 |
消費電力 | 多い | 少ない |
コスト | 高い | 安い |
露光タイミング | 同時 | 順次 |
読み出しスピード | 遅い | 早い |
読み出し方式 | グローバルシャッター(全画素同時露光一括読み出し) | ローリングシャッター(ライン露光順次読み出し方式) ※グローバルシャッターに対応するものが出てきた |
スミア | ○ | × |
フリッカー | △ | ○ |
製造や組み込み | 難しい | 容易 |