「D7500」と「D7200」の違い


ニコン(Nikon)

ニコン「D7500」と「D7200」の違いを比較しました。

「D7500」は4月12日に発表されたニコンのデジタル一眼レフカメラカメラです。APS-Cサイズ(DXフォーマット)のCMOSセンサーを搭載しています。2015年3月19日に発売された「D7200」の後継機なので外観・スペックを比較してみました。

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「D7500」と「D7200」の正面比較

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「D7500」と「D7200」の背面比較

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「D7500」と「D7200」の上部比較

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「D7500」と「D7200」の底部比較

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正面と背面を重ねた比較画像。「D7500」が赤色です。

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上部と下部を重ねた比較画像。「D7500」が赤色です。

共通の特徴
  • 「D7500」と「D7200」は同じDXフォーマット(APS-Cサイズ)のセンサーを搭載した「D7000シリーズ」のデジタル一眼レフカメラです。ニコンのDXフォーマット搭載機では中級機から上位機のクラスになっており、最上位機には「D500」、入門機には「D5000シリーズ」と「D3000シリーズ」がラインナップされています。「D7000シリーズ」は比較的安価な価格で本格的なボディの作りや高速連写が楽しめるニコンの売れ筋カメラシリーズです。
  • 「D7500」は「D7200」の後継機ですが、「D500」の兄弟機として意味合いが強くなっています。「D7200」が発売された当時は最上位機の「D500」が発売されておらず、「D7200」が事実上のニコンDXフォーマットでトップの立ち位置になっていました。「D7500」はフラッグシップモデル「D500」が発売された後に発表されたカメラなので、「D500」の流れを汲んだスペックになっています。

外観・デザイン
  • 【可動式モニター】
    「D7200」はタッチパネルに非対応の固定式液晶モニターでしたが、「D7500」はタッチパネル対応のチルト式液晶モニターになっています。ローアングル撮影時などアングルを自由に変えて撮影することができます。タッチパネルはタッチAFやタッチシャッターにも対応しています。
  • 【ISOボタンの設置】
    「D7500」は「D500」のようにシャッターボタン近くに「ISO」ボタンが新設されています。
  • 【infoボタンとiボタン位置の変更】
    「D7200」は「infoボタン」が背面右側、「iボタン」が背面左側下に設置されていましたが、「D7500」は「infoボタン」が背面左側下、「iボタン」が背面右側に移動されています。
  • 【グリップ部の変更】
    「D7500」は「D7200」よりグリップ部が深くなったことで、よりホールド性が高くなりました。
  • 【小型軽量化】
    「D7500」は「D7000シリーズ」初の高剛性炭素繊維複合材料を用いたモノコック構造により「D7200」より小型軽量化したボディサイズを実現しています。高さは2.5mm、奥行きは3.5mm、総重量は45g軽くなりました。バッテリーグリップ非対応や、SDカードが1スロットになった理由は小型軽量化を最優先にしたためだと思われます。

追加した機能
  • 【電子先幕シャッター】
    「D7500」は電子先幕シャッターに対応しています。メカニカル先幕を電子先幕に変更することでブレを抑えた撮影が可能です。
  • 【電子手ブレ補正】
    「D7500」はフルHDとHD動画の撮影時のみ、「電子手ブレ補正」を使用することが可能です。
  • 【SnapBridge機能】
    「D7500」はBluetooth機能によりスマートデバイスと常時接続が可能な「SnapBridge」に対応しています。撮影した画像をスマートフォンに自動転送したり、スマートフォンからカメラをコントロールすることなどが可能です。
  • 【AF微調節の自動設定】
    「D7500」はライブビューを使用して簡単にピントの微調節ができる「AF微調節の自動設定」に対応しています。
  • 【インフォ画面の自動消灯】
    「D7500」はファインダー上に新たに「アイセンサー」が付いており、ファインダーを除くと画像モニターのインフォ画面が自動で点灯します。ファインダーから顔を離すとインフォ画面を再点灯することが可能です。自動消灯して省電力化することもできます。
  • 【RAW画像のカメラ内一括現像】
    「D7500」はRAW画像をカメラ内で一括現像することができます。撮影時の設定で現像することも可能です。
  • 【ハイライト重点測光】
    「D7500」は画像の最も明るい領域を重点的に測光して白とびを抑制できる「ハイライト重点測光」に対応しています。明暗差の激しいシーンでも有効的に撮影できます。
  • 【フリッカー低減機能】
    「D7500」は動画撮影時でも静止画撮影時でもフリッカー低減機能を利用できます。蛍光灯などによるチラツキを抑えて、露出の安定性を向上できます。
  • 【ピクチャーコントロールの「オート」】
    「D7500」はピクチャーコントロールに「オート」が追加されています。色合いや階調をカメラが自動的に微調整し、統一感のある仕上がりが可能です。

向上した機能
  • 【イメージセンサーと画像処理エンジン】
    「D7500」はDXフォーマットで最上位機の「D500」と同じ「CMOSセンサー」と画像処理エンジン「EXPEED 5」を搭載しています。画素数は「D7200」の2416万画素から2088万画素に落ちましたが、「D7500」はノイズに強い高画質を実現しています。
  • 【処理速度の向上】
    「D7500」は画像処理エンジンが「EXPEED 4」から「EXPEED 5」に向上したことで全体的な速度が向上しています。測光センサーは「D500」の「180KピクセルRGBセンサー」が搭載されたことで、露出制御(AE)やオートフォーカス性能、オートホワイトバランスなどの自動制御機能の精度が向上しています。
  • 【高感度性能の向上】
    「D7200」は常用ISOが100-25600、拡張ISOが100-102400でしたが、「D7500」は常用ISOが100-51200、拡張ISOが50-1640000に向上しています。
  • 【測光センサーの向上】
    「D7500」は「D500」と同じ「180Kピクセル RGBセンサー」が搭載されています。「D7200」からシーン認識・測光の精度が向上しています。
  • 【連写性能の向上】
    「D7200」は6コマ/秒(撮像範囲が1.3時は7コマ/秒)の連写性能でしたが、「D7500」は8コマ/秒の連写性能に向上しています。
  • 【オートフォーカス機能の追加】
    「D7500」と「D7200」は一見すると同じスペックのオートフォーカス機能が搭載されていますが、「D7500」は複数のフォーカスポイントをグループ化して被写体を面で捉えることができる「グループエリアAF」に新たに対応しています。背景にピントが合うのを防いだり、人物の顔を認識して優先的にピントを合わせることができます。
  • 【バッファーメモリーの大容量化】
    「D7500」はバッファーメモリーが大容量化したことで、RAW(ロスレス圧縮RAW/14ビット)時は18コマから50コマ、RAW(圧縮RAW/12ビット)時は35コマから100コマに向上しています。JPEG撮影時はどちらも100コマです。
  • 【動画性能の向上】
    「D7200」はフルHD(1920x1080) 60pまでの動画性能でしたが、「D7500」は4K(3840x2160) 30pに対応しています。ファイル形式はMP4に対応し、音声記録方式にAACが追加されました。HDMIへ同時出力し、外部レコーダーの非圧縮動画記録も可能です。

低下・省略された機能
  • 【バッテリーグリップに非対応】
    「D7200」はバッテリーグリップ「マルチパワーバッテリーパック MB-D15」が用意されていましたが、「D7500」は非対応です。「D7500」の底部には接続端子がないため、今後もバッテリーグリップには対応しないと思われます。
  • 【シングルSDスロット】
    「D7200」はSDカードが2枚装着できるデュアルSDスロットでしたが、「D7500」は1枚のシングルSDスロットに変更されています。どちらもSDXC、UHS-Iに対応しています。
  • 【ストラップ取り付け部の変更】
    「D7200」はストラップ取り付け部が金具で三角環タイプになっていますが、「D7500」は普及型(ボディ直付け)の形状に変更されています。
  • 【マグネシウム合金】
    「D7200」はマグネシウム合金が上面・背面カバーに使用されていましたが、「D7500」にマグネシウム合金の表記は見当たりません。
  • 【露出計連動レバーの省略】
    「D7200」は露出計連動レバー(AI連動レバー)が搭載されていましたが、「D7500」は省略されています。非CPUレンズでは露出計(AE)や絞り優先オートなどが使用できないと思われます。
  • 【背面リモコン受光部の省略】
    「D7500」は背面の「リモコン受光部」が省略されています。「D7200」は正面と背面に「リモコン受光部」が2つ、「D7500」は正面右上に1つ設置されています。
  • 【モニター解像度】
    「D7200」は液晶モニターが122.9万ドットでしたが、「D7500」は92.2万ドットになっています。
  • 【撮影枚数】
    「D7200」は1110枚の撮影可能枚数でしたが、「D7500」は950枚になりました。
  • 【NFC機能の省略】
    「D7200」は「NFC」に対応していましたが、「D7500」は非対応です。



製品名ニコン D7500ニコン D7200
発売日2017年06月09日2015年03月19日
価格15万円前後9万円前後
シリーズD7000シリーズ
マウントニコンF系マウント
センサーAPS-C(23.5×15.7mm CMOS)APS-C(23.5×15.6mm CMOS)
ローパスフィルターレス仕様
画像処理エンジンEXPEED 5EXPEED 4
総画素数2151万画素2472万画素
有効画素数2088万画素2416万画素
測光方式180Kピクセル RGBセンサーによるTTL開放測光方式2016分割RGBセンサーによるTTL開放測光方式
露出計連動CPU連動方式CPU連動方式、AI方式併用
最大記憶画素数5568x3712px6000x4000px
ISO100-51200100-25600
拡張ISO50-1640000100-102400
連写高速連続撮影:約8コマ/秒、低速連続撮影:約1~7コマ/秒撮像範囲DX:6コマ/秒、撮像範囲1.3:7コマ/秒
連続撮影可能コマ数RAW(ロスレス圧縮RAW/14ビット):50コマ、RAW(ロスレス圧縮RAW/12ビット):74コマ、RAW(圧縮RAW/12ビット)・JPEG:100コマRAW(ロスレス圧縮RAW/14ビット):18コマ、RAW(ロスレス圧縮RAW/12ビット):27コマ、RAW(圧縮RAW/12ビット):35コマ、JPEG:100コマ
AF方式位相差AF、コントラストAF
測距点51点(クロス:15点)、F5.6対応:51点、F8対応:1点
グループエリアAFモード-
測距輝度範囲-3~19EV(中央1点:-3EV、残り50点:-2~-3EV)
ファインダーペンタプリズム (視野率100%/倍率0.94倍)
絞り込みプレビュー-
モニター3.2インチ (92.2万ドット)3.2インチ (122.9万ドット)
シャッタースピード1/8000-30秒
電子先幕シャッター-
電子シャッター-
サイレントシャッター静音撮影
静音連続撮影-
フリッカー低減機能○(静止画・動画対応)○(動画のみ対応)
ハイライト重点測光-
バルブ撮影
セルフタイマー2、5、10、20秒
撮影枚数950枚1110枚
RAW12/14bit(ロスレス圧縮、圧縮で選択可能)
JPEG
TIFF-
RAW+JPEG
動画4K(3840x2160) 30p、フルHD(1920x1080) 60pフルHD(1920x1080) 59.94fps
動画の最長記録時間29分59秒
動画のアクティブD-ライティング-
ハイフレームレート-
ファイル形式MOV、MP4MOV
映像圧縮方式H.264/MPEG-4 AVC
音声記録方式リニアPCM、AACリニアPCM
動画撮影時間29分59秒20分(フルHD 60p)、29分59秒(フルHD 30p)
手ぶれ補正動画時:電子手ブレ補正-
内蔵フラッシュ
ニコンクリエイティブライティングシステム光制御、電波制御光制御
防塵防滴仕様
ゴミ取り機能
ライブビュー
可動式モニターチルト固定式
pictbridge
水準器
タッチパネル-
フレームアドバンスバー-
顔認識
英語対応
Wi-Fi
NFC-
GPS-
Bluetooth-
AF微調節の自動設定-
インフォ画面の自動消灯-
RAW画像のカメラ内一括現像-
多重露出-
ピクチャーコントロールの「オート」-
タイムラプス動画-
動画のパワー絞り-
USB給電
メモリーカードSDカード:シングルSDスロット(SDXC UHS-I)SDカード:デュアルSDスロット(SDXC UHS-I)
モノコック構造-
バッテリーグリップ対応-
135.5mm
高さ104mm106.5mm
奥行き72.5mm76mm
重さ640g675g
総重量720g765g
バッテリーEN-EL15a/EN-EL15EN-EL15
インターフェイスUSB2.0(Micro-B)、HDMIコネクター(タイプC)USB2.0、HDMI(タイプC)

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